では、具体的にどのようにして旅程管理主任者の資格を取得できるのでしょうか？旅程管理主任者の資格取得は、主に以下のような流れとなっています。

1. 研修の受講

旅程管理主任者資格の取得するためには、観光庁長官の登録を受けた機関が実施する、旅程管理研修を受けることが必要です。この研修には修了試験があり、研修課程で学ぶすべての科目について60％以上の成績が合格基準となっています。

「国内旅程管理主任者」と「総合旅程管理主任者」では、一部の研修プログラムが違いますが、まず、基礎研修で添乗員業務の基礎を学び、その後、応用研修で旅行業法や約款、添乗実務（総合旅行管理主任者の場合は英語も必要）を学んだ後、修了試験を受けるという流れになります。研修期間は「国内旅程管理主任者」が2日間、「総合旅程管理主任者」で3日間が基本となっています。

2. 一定の添乗実務を経験

資格取得のためには、旅程管理研修修了日の前後1年以内に1回以上、旅程管理研修修了日から3年以内に2回以上の添乗実務が必要となります。添乗実務を経験する方法は、企画旅行に補助添乗員として同行すること、派遣登録会社の研修ツアーに参加して研修を受けることなどの方法があります。いずれの場合も有資格者である添乗員講師の下で指導を受けることが必要です。

旅程管理主任者の研修はどこで受けられる？

旅程管理主任者の資格は、基本的には独学で取得することは難しく、旅行会社に就職する、添乗員派遣会社に登録する、あるいは観光などの専門分野を扱う専門学校へ入学するなどにより、観光庁長官の登録を受けた資格取得のための研修を実施している会社や団体で研修を受けるのがよいでしょう。

■　旅行会社や添乗員派遣会社
多くの旅行会社や添乗員派遣会社は、社内で旅程管理主任者の資格取得を目指す社員のために、研修を実施しています。これらの研修は、具体的な業界の知識とともに、実践的なスキルも学べるため有益です。

■　専門学校
旅行業を専門的に学べる専門学校では、旅程管理主任者の研修を行っています。これらの学校では、試験対策だけでなく、実際の業界で役立つスキルや知識を広範に学べます。

■　大学や短期大学
観光学部や観光学科を設けている大学や短期大学では、旅程管理主任者の研修が一部のカリキュラムに組み込まれている場合があります。

旅程管理主任者の資格取得のためには添乗実務の経験も必要となるため、旅行会社や添乗員派遣会社、専門学校を探す際には、研修に加えて、添乗実務の経験までできるかどうかを事前に確認しましょう。
 

「旅程管理主任者」の資格取得について、難易度について気になる方も多いかもしれません。ここでは、資格取得の難易度や合格率について解説します。

旅程管理主任者の資格は研修を受けることで取得できる資格のため、難易度は高くなく、国内旅程管理主任者であれば90%以上、総合旅程管理主任者でも70～80%の合格率といわれています。研修の中で、必要な知識や業務内容を把握してから試験を受けることができるため、研修をきちんと受講することができれば、そこまで難易度の高い資格ではないといえます。

添乗実務経験についても、研修制度が整っている旅行会社や添乗員派遣会社では、定期的な研修ツアーの実施や、既存ツアーへの補助添乗員としての同行ができるため、スムーズな主格取得ができるでしょう。

どちらかというと、旅行会社よりも、添乗員派遣会社の方が未経験者を歓迎していることが多く、資格取得に向けた研修から添乗実務まで、丁寧に添乗員業務について教えてくれるため、未経験の方でも安心してチャレンジする事ができます。
 

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