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全国通訳案内士の難易度や合格率、合格基準は?~添乗員として働けるの?通訳案内士で広がるキャリア~

全国通訳案内士とは?

全国通訳案内士とは、通訳案内士法において「報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を⽤いて、旅⾏に関する案内をすることをいう)を行うことを業とする」と定義されています。国家試験に合格した上で、各都道府県に登録することで「全国通訳案内士」として名乗ったり活動したりすることができます。

2023年4月時点の登録者数は27,277人であり、全国通訳案内士試験の外国語の種類は、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語、タイ語です。試験は、年齢や性別、学歴などに関係なく受験可能で、2022年度には571人が合格しました。(出典:日本政府観光局)


全国通訳案内士には語学力だけでなく。日本国内の歴史、地理、文化など、多方面にわたる広範な知識と教養が求められます。この仕事は、観光客に日本の魅力を正確かつ魅力的に伝える使命を担っています。外国人観光客が日本で良い経験をして帰国することは、国際的な理解と友好の第一歩であり、コロナ禍を経て再拡大するインバウンド旅行需要に対応するためにも、全国通訳案内士の役割はますます重要になっていくでしょう。
 


全国通訳案内士の試験の内容と合格基準

全国通訳案内⼠試験は、全国通訳案内⼠として必要な知識及び能⼒を有するかどうかを判定することを⽬的として毎年1回実施される国家試験であり、日本政府観光局(JNTO)が観光庁の代⾏機関として、試験を実施しています。

試験は筆記試験2種類と口述試験の計3つのパートで構成されています。


■筆記試験(マークシート方式)


(1)外国語試験

英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語の中から言語を選択できます。言語の流暢さとともに、文化的な違いを理解して適切に案内できる能力が評価されます。


(2)知識試験

日本の地理、歴史、文化、観光資源などに関する基本的な知識が問われます。観光資源や日本文化のみならず、地理、歴史、経済など多岐にわたる領域の知識が必要といわれています。

 

■口述試験

通訳案内の現場で必要とされるコミュニケーションを適切にとることができるか、実際に観光案内をするシミュレーションが行われ、その内容が評価されます。選択する外国語は、筆記試験と同一の言語となります。


合否基準は外国語、および知識試験の筆記試験では各科目70点が合格基準、口述試験は各科目30点(50点満点)が合格基準となっています(いずれも2022年度)。



具体的な試験日程や受験方法については日本政府観光局のホームページでご確認いただけますので、受講をご検討の場合は最新の内容をご確認ください。
https://www.jnto.go.jp/projects/visitor-support/interpreter-guide-exams/



全国通訳案内士試験の難易度と合格率は?


全国通訳案内士の試験は、日本の観光業界で評価を受ける資格の一つであり、そのための試験は非常に競争率が高く、難易度も高いといわれています。合格率は年度や試験の種類(言語ごとの試験など)によって変動します。


2022年度の全受験者は3,472名、平均合格率は16.2%となっており、言語ごとの受講者数および合格率は以下となっています。(内は合格率)



  • 英語:2,594名(17.4%)
  • フランス語:162名(7.4%)
  • スペイン語:99名(16.2%)
  • ドイツ語:44名(25.0%)
  • 中国語:320名(11.9%)
  • イタリア語:71名(16.9%)
  • ポルトガル語:32名(18.8%)
  • ロシア語:42名(11.9%)
  • 韓国語:87名(21.8%)
  • タイ語:21名(0%)


(出典:日本政府観光局)
https://www.jnto.go.jp/projects/visitor-support/interpreter-guide-exams/final_guide_gokauksha_2022.pdf


言語によって合格率の違いはありますが、全語学平均で16%程度となっており、他の資格試験に比べても難易度が高い資格試験の1つであり、試験合格のためには、語学はもとより、広い範囲の知識習得としっかりとした試験対策が必要といえるでしょう。



全国通訳案内士の資格があれば添乗員として働けるの?

全国通訳案内士は外国人旅行者に対してガイドをおこなうことができる資格ですが、添乗員として働くためには「旅程管理主任者」資格が必須とされており、通訳案内士資格のみで添乗員業務を行うことはできません。

それぞれの資格の違いをご説明します。


■全国通訳案内士


全国通訳案内士は、日本を訪れた外国人観光客に対して外国語での観光ガイドを行うための国家資格であり、この肩書を使用するには国家試験に合格する必要があります。



観光ガイドや通訳の業務自体は資格がなくても行うことが可能であり、報酬を受け取る形で仕事をすることも可能です。ただし、「全国通訳案内士」の資格があることで、専門家としての信頼性が高まり、仕事を受注しやすくなるだけでなく、報酬も向上する可能性があります。



■旅程管理者主任者


旅程管理主任者は、旅行業法に基づく資格の一つで、お客様の旅程を管理し、安全な旅行を提供するための役割を担うためのもので、添乗業務を行う際、旅程管理主任者の資格保有者が1名以上同行していなければならないことが旅行業法によって規定されています。


旅程管理主任者には「国内旅程管理主任者」と「総合旅程管理主任者」の2つの資格があり、海外旅行の添乗を行う場合は「総合旅程管理主任者」の取得が必要となります。


「全国通訳案内士」の資格がなくてもガイドを行うことは可能ですが、添乗員として業務を行うためには「旅程管理主任者」を取らなければならず、この資格に関しては、他の資格で代用することはできません。
 

全国通訳案内士の資格をとることに意味があるの?

「全国通訳案内士の資格を持っていても添乗員にはなれない」と聞くと、全国通訳案内士の資格取得自体に意味があるの?と考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、「全国通訳案内士」の資格を持つことは観光業界でのキャリアや活躍の場を広げる上で、様々なメリットがあります。


1.「全国通訳案内士」を名乗れるメリット

繰り返しになりますが「全国通訳案内士」は国家資格であり、国によって通訳案内士としてのスキルレベルが認定されたものです。この資格を持っているということは、その人が一定レベル以上の専門的なスキルと知識を持っていると広く認知されることになり、無資格の方と比べて、資格を持つ方はお客様やクライアント企業からの信頼度が一段と高まります。


2. 「旅程管理者主任者(添乗員)×全国通訳案内士」で広がるキャリア

既に旅行業界で働いている方の中には「旅程管理者主任者」の資格を持っている方も多数いらっしゃいます。これらの方々がさらに「全国通訳案内士」の資格をとることで、単なる添乗員ではなく、外国人旅行客向けのインバウンドツアーの添乗員兼通訳ガイドとしての活躍の場やキャリアを広げることができます。

少子高齢化に伴い、国内向けのツアー市場は今後も厳しい状況が予想されますが、外国人旅行客向けのインバウンドツアー需要は拡大することが予想されており、この市場で複数の資格をもつことで活躍の場を大きく広げることができるでしょう。


3.副業や異業種のスキルとのかけ合わせで新たな活躍の場も!

人生100年時代に突入し、フリーランスや副業という働き方も大きく普及してきた昨今、終身雇用前提で1つの仕事や資格に頼って仕事をしていくスタイルから、市場の変化やご自身のライフスタイルにあわせて、複数の仕事を掛け持ちしたり、様々なスキルや資格のかけ合わせで新たな仕事を生み出したり、というスタイルへの変化が生まれています。

本業の仕事を持っている方が、通訳案内士の資格を持つことで、週末などに副業をすることも考えられますし、ライターのお仕事をされている方が通訳案内士の資格を持つことで、より差別化されたオリジナリティのある記事を書くこともできるかもしれません。


ツーリストエキスパーツで通訳案内士の仕事を獲得するために

ツーリストエキスパーツでは訪日旅行(インバウンド)の仕事を中心に、通訳案内士の資格を活用して、観光ガイドを行う業務や、インバウンドツアーの添乗業務を取り扱っています。

旅行業界のお仕事に留まらず、様々なお仕事の紹介が可能です。また、皆様が安心してお仕事できるよう、社会保険をはじめとした福利厚生も充実しています。

通訳案内士の資格を活かして仕事を獲得したい方や、語学力を活かしてインバウンド旅行関連の仕事に関わりたい方のご登録をお待ちしております。

インバウンドのお仕事
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